「理系科目に暗記は意味がない」は大きな間違い。暗記を成績UPに活かす方法があります。理系科目の効果的な勉強法、正しい暗記の方法と活かし方を解説いたします。
「子供が丸暗記ばかりしていて、どうにも理解しているように見えない」
勉強において、こういった悩みを抱えるケースは多いのではないのでしょうか。
特に「理系科目」と「暗記」は水と油のように相性の悪い言葉同士に見えますよね。
「理系科目に暗記はいらない」「覚えても意味がない」「暗記よりも公式を導出できる方が大事だ」
どれも、理系科目の授業でよく言われる言葉です。
特に、数学や物理など暗記要素が少ない科目ほど、暗記を毛嫌いする指導は多いかもしれません。
確かに覚えていることよりも、使えることや理解していることの方が大事でしょう。
難しい問題に公式暗記は通用しない、とよく言われますよね。
しかし、本当に暗記は無駄なのでしょうか。
例えば、成績の良い学生に、公式を聞いてみたとしましょう。
「二次方程式の解の公式は?」
「三角関数の加法定理は?」
「微分の定義は?」
「素数ってなに?」
おそらくほとんどの学生はスラスラと答えるでしょう。
学生たちは質問されるたびに、頭の中で計算しているのでしょうか。
「この公式は、あの式をこう変形して・・・」と考えているのでしょうか。
もちろん、そうではありません。
彼らはまさに”暗記”しているのです。
一方で、成績があまり良くない学生に同じような質問を聞くと、どうでしょう。
ほとんどの場合、回答はしどろもどろでしょう。
うろ覚えだったり、半端な答えを述べたり、の可能性が高いです。
以上をふまえると、暗記していること自体は決して悪くないように思えますよね。
とはいえ、公式をただ丸暗記しているだけでは、やはり意味がなさそうです。
そういった経験は読者の方も重々感じていることでしょう。
では、「意味のある暗記」と「意味のない暗記」の違いはなんでしょうか。
「意味のある暗記」をするにはどうしたらよいのでしょうか。
この記事で解説してきます。
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===結論===
まず結論を述べます。
「意味のない暗記」とは丸暗記のことです。
他方、「意味のある暗記」とは、内容の理解を伴った暗記です。
これが、2種類の暗記の違いです。
そして「意味のある暗記」をするためには「意味のない暗記」がステップとして必要になります。
どちらも必要なのです。ここがよく勘違いされてしまうポイントです。
「意味のない暗記」は狭く浅い知識です。
つまり、公式を文字通り覚えているだけで、その意味やモチベーションを理解していません。
この暗記の場合、公式に数字を当てはめるだけの簡単な問題は解けます。
しかし、少し応用的な内容を問われただけで、どうしたらよいかわからないでしょう。
意味がわかっていないのですから、当然ですね。
「意味のある暗記」は広く深い知識です。
もちろん公式などは覚えていて、スラスラ答えられます。
その上で、その公式の意味も理解しています。
なぜ、その公式が必要なのか。
どうやってその公式を導いたのか。
具体的に、どういった例で用いることができるのか。
似たような公式はあるか、またその共通点はなにか。
様々な視点で理解しています。
以上の話を聞いてみて、どう感じたでしょうか。
「そんなことは当たり前だ」というのが率直な感想ではないでしょうか。
学習指導でよく言われる「暗記しても意味がない」というアドバイスは、「『意味のない暗記』だけをしても意味がない」という至極当然のことを言っていたのです。
===「意味のある暗記」をするためには===
では、「意味のある暗記」をするにはどうしたらよいのでしょうか。
最終的に「意味のある暗記」に辿り着くには、次の3ステップが必要です。
「意味のない暗記」いわゆる丸暗記をする。
丸暗記した公式を何回も使う。
使う過程で、疑問に思った時や間違えた時に、その原因を理解する。
ここで強調しておきたいのは、ただ公式を覚える丸暗記も必要だということです。
なぜなら、はじめに習う段階で広く深い理解をいきなりするのは困難だからです。
もちろん、はじめて勉強した時に意味も含めてしっかり理解するのが理想でしょう。
つまり、先生の授業を聞いた時に、公式の意味や使い方をその時点で頭に入れてしまうのです。
しかし、小学校で習う三角形の面積の公式ならまだしも、中高生が習う方程式や三角関数の公式など、たった一度の説明でわかるものでしょうか。
才能があって、自分で教科書も読み進めていけるような学力があれば可能かもしれません。
多くの生徒は、どんなにわかりやすい説明を受けたとしても、1回で深く理解することは難しいでしょう。
では、1回の説明で理解できないのであれば、どうしたらよいのでしょう。
その答えはいたってシンプルです。
理解できるまで反復するしかありません。
理解できるまで、公式を何度も何度も使うのです。
その時に、公式がどうして成り立っているのかをいちいち確認する必要はありません。
とりあえず、よく分からないけれども一旦覚えてしまうのです。
つまり、丸暗記ですね。
3ステップの①です。
もちろん、丸暗記の状態で終わらせてはいけません。
その覚えた公式を10回20回、100回と使っていきましょう。
そうすると、少なくとも計算はスラスラとできるようになるでしょう。
ステップの②ですね。
この状態は、非常に良い状態です。
なぜなら「公式のあの部分ってなんだったっけ?」と公式を思い出す作業に、頭を使わなくて済むからです。
このように丸暗記した状態であれば、次はまた別のことに頭を使うようになります。
「公式はそもそもなぜ成り立っているんだっけ?」
「こういう場合にもこの公式は使えるんだっけ?」
「条件がそろえば、この公式をもっと簡単な形にできそうだな。」
「別の分野でも似たような形の公式があったな。」
このような疑問を1つ1つ解消していくと、理解が深まっていきます。
そして、改めて教科書や参考書を読むと、自分の理解が甘かった部分を発見できるのです。
「わかっているつもりだったけど、この説明の部分は理解できていなかったな」
そういった発見があるのです。
これは、何度も反復したからこそ出会うことのできる発見です。
以上の観点から、実は「意味のない暗記」と思われている丸暗記も、はじめのステップとして非常に重要なのです。
よほど能力が高いのでもない限りは、1回で何かを習得することは困難です。
何度も反復して使うことによって、じっくりと染み渡るように理解が深まっていくのです。
そして、使うためにはそもそも暗記している必要があります。
その暗記に深い理解が伴っているかいないか、に関わらず。
暗記する→使う→理解を深める
このステップを繰り返していくことが重要なのです。
===まとめ===
以上お伝えしたとおり、理系科目でも暗記は大事です。
「暗記は意味がない」という言葉だけを鵜呑みにして、「覚えなくてもいいんだ」という勘違いをしないように気をつけてください。
よくわからないけど暗記しているのも、重要なファーストステップです。
公式は暗記しているけれども不安がある、という方はとにかく反復練習をしてください。
そもそも公式を暗記していない、という方はまず覚えましょう。
・紙に100回書く
・トイレに行くたびに公式を声に出して唱える
・語呂合わせを使う
なんでもよいです。とにかく、頭に入れるのです。
おもしろアカデミーの先生にコツを教えてもらうのも、もちろんよいでしょう。
暗記を怠ることなく、理解度アップを狙ってください!
■筆者:しもむら 先生からのメッセージ
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